【奈良】東大寺③―二月堂・法華堂・三昧堂
更に進むとまた賑わった所に出ました。
この辺は「上院」と呼び、大仏開眼以前から存在した東大寺の前身寺院があった場所。
二月堂、三月堂、四月堂という様に、行事があった月をそのまま御堂の名前にしています。
@二月堂
国宝です。
階段を上がった所にあり、
毎年旧暦2月に修二会(お水取り)という
国家安泰、国民の幸福、五穀豊穣を祈る法会が行われます。
奈良時代に建立されたのが江戸時代に焼失。
2年後再建されたものが現存してます。
御本尊は大観音(中央に安置)と小観音(厨子に納まる)。
どちらも十一面観世音菩薩ですが、古来からの秘仏で見れませんでした。
ここでは南無観と唱えます。
南無観の観とは観音菩薩の事で、南無とは一生懸命信ずる事。
南無観自在菩薩を短くした呼び方で、親しみと敬いの心を込めてるそうです。
@法華堂(三月堂)
二月堂の横にあり、こちらも国宝です。
東大寺に残る最古の建物。
というのも奈良時代に良弁僧正がこの地に山房を構え、
後に金鐘寺羂索堂(聖武天皇の皇太子の菩提を弔う)になった東大寺の前身寺院。
ここで華厳経の講義が行われていた事もあります。
内部は本堂と礼堂とに分かれており、異なった建築様式を融合しています。
御本尊の不空羂索観音立像*1を中心に合計10体の仏像*2が並び、
その全てが奈良時代の国宝です。
今はありませんが、毎年3月に法華会が開かれていたそうです。
@三昧堂(四月堂)
平安時代に創建し、傍らに僧坊を造って法華三昧行という修行をしたそうです。
現存は江戸時代の再建。
何度か入れ替わっているそうですが、昨年からは十一面観音菩薩像です。
十一面観音は苦難を除去し、全ての人を救う能力のある事を11の表情で示しています。
普賢菩薩は当初御本尊だった仏像で、厨子に入ってます。
小さいですが、象に乗ってて可愛らしいです。
古来よりインドで象は、修行を助けると考えられていました。
暗く小さい部屋でしたが、拝観料は無く、住職さんも親切でした。
御朱印はまたそれぞれの御堂で頂きました\(^v^)/