【京都】天龍寺
足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔う為に夢窓疎石を開山として造りました。
元々は嵯峨天皇の皇后が開創した禅寺の跡地で、
嵐山や渡月橋、亀山公園もかつては境内地だったそうです。
造営に際しては費用が足りず、
元との貿易で利益を費用に充てる「天龍寺船」も行われたそうです。
1344年に完成し、京都五山の第一位になりました。
天龍寺は大きなものだけで8回の火災に見舞われています。
焼失と再興を繰り返し、明治9年、臨済宗天龍寺派大本山となりましたが
翌年には上地令により境内地はかつての10分の1まで減りました
本堂参拝の入り口。
庫裏という台所兼寺務所です。
入ってすぐの正面には大きな絵が飾ってあります。
前官長が描いたものらしいですが、なかなかインパクトがあります。
何だか気になります。
後から調べてみると「達磨大師」というダルマのモチーフになった人。
元々はインドの人ですが、出家して中国で教えを広めたそうです。
その教えは禅と呼ばれ、禅宗の開祖と言われています。
ダルマに手足が無いのは、9年間座禅を組んで修行をしたところ
手足が腐ってしまったという伝説があるからだそうですが、
古いだるまには、胡坐をかいた足や組んだ手を見ることができる物もあり、
だんだん簡略化されて、無い様に見えるとも言われています。
先に進むと方丈があります。
大方丈と小方丈からなります。
本尊は天龍寺の造営よりも古い平安時代後期の作で、重要文化財の釈迦如来坐像。
天龍寺が受けた8度の火災のいずれにも被災せず助け出された仏像です。
縁側もあり、ここから700年前の創建当初の姿を残す庭園が見えます。
曹源池を巡る池泉回遊式庭園。
池の名称は池中から「曹源一滴」と記した石碑が現れたところから名付けられました。
内部はこんな感じ。
転がりたくなります。
そして入り口でも見た達磨大師の絵。
多宝殿に続く渡り廊下。少し上り坂になっています。
途中小川や茶室があります。
上りきったところに多宝殿あります。
後醍醐天皇の尊像を祀る堂。
中央に後醍醐天皇の像、両側に歴代天皇の尊牌が祀られています。
御朱印は手書きではなくスタンプでしたが、
達磨大師がすっかり気に入ってしまったので記念にグッズを買いました。
法堂という説法をするこちらの建物。
天井の雲龍図「八方にらみの龍」は何処から見上げても睨まれている様に感じられるそうで、
是非見てみたいと思っていましたが
春秋の特別参拝期間のみの公開らしく、残念ながら見れませんでした。